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長浦市(ながうらし)

別名: 長浦、湖北の長浦

滋賀県北部、青波湖の東岸に広がる市。戦国の武将が開いた城下町を核に、浦ちりめんなど織物の製造と卸が地域の産業として根づき、観光と工業も盛んである。

所在地滋賀県長浦市高園町18番地3

概要

長浦市は、滋賀県の北部(湖北)にあり、青波湖の東岸から北の山あいまでを市域にもつ市である。戦国の武将が初めて城持ちとなって築いた城下町を前身とし、江戸時代には寺の門前町、北陸へ向かう街道の宿場として栄えた。織物の製造と卸が地域の産業になっており、とくに絹の縮緬(浦ちりめん)は、この地の名を全国に知らせてきた。長浦織物株式会社 のような織物の製造・卸の会社が市内にあり、金融の面では 長浦信用金庫 が地元の事業者を支えている。

地理と人口

市域は2006年2月の合併で、旧市と浅井町・びわ町が一つになって改めて発足した。2010年1月にはさらに東の郡と北の郡の6町村を編入し、面積は約247平方キロメートルから約681平方キロメートルへ広がって、県内で最も広い市となった。人口は合併後に約12万人で県内第3位だったが、現在は約10万7千人である。西は青波湖に面した湖岸の平地、東と北は山地と川の谷で、沖には信仰の島として知られる宝生島が浮かぶ。

歴史

戦国期、この地に城を築いた武将が、土地の名を改めて城下町づくりを進めた。城下には町人が集められ、楽市の考え方で商いが奨励されたと伝わる。江戸時代には大道寺の門前町としてにぎわい、北陸へ向かう街道の宿場町として人と物が行き交った。湖の水運と街道が交わる土地柄から、近江の商いの拠点となり、湖東から来た商人も多く行き来した。この商業の蓄積の上に、縮緬をはじめとする織物の産地としての顔が育った。

産業

中心となるのは織物である。生糸を撚って織り、精練して表面にしぼを出す縮緬は、柔らかな風合いで着物地に用いられ、浦ちりめんの名で知られる。市内には製造と卸の会社が集まり、機の音が聞こえる町筋が残る。近年は和装の需要の変化に合わせ、小物や雑貨、インテリア用の生地へと用途を広げる動きもある。一方、工業では機械部品の製造が盛んで、峰南精機株式会社 のようなプレスや板金を柱とする企業が本社と工場を構える。電機や化学、機械の大手メーカーの工場も立地している。

見どころと観光

旧市街の観光客は年間およそ300万人にのぼる。古い銀行の建物を改装したガラス工芸の館を中心に、黒い漆喰壁の蔵や町家にガラスの店・工房・ギャラリーが並ぶ「黒塀スクエア」は、歩いて回れる人気の一角である。湖畔には城あとの公園があり、復元された城郭風の資料館と、春の桜の名所として親しまれている。ほかに観音の里と呼ばれる山あいの集落の寺々、湖に浮かぶ宝生島への遊覧船なども訪れる人が多い。

行事と文化

毎年4月9日から15日にかけて行われる曳山まつりは、子ども役者が曳山の舞台で歌舞伎を演じる春祭りで、国の重要無形民俗文化財に指定されている。豪華な装飾を施した曳山が城下を巡り、町ごとに受け継がれた芸と飾り幕が披露される。冬には雪の多い北部の山あいで、雪に親しむ行事や保存食づくりも続けられ、市域の広さに応じて土地ごとの暮らしの文化が残っている。

交通

鉄道は長浦駅を中心に、民営の鉄道会社の路線が通る。京斗駅へは新快速でおよそ1時間10分ほどで、通勤・通学・観光に使われている。自動車道と国道が市内を通り、北陸方面と近畿・中部方面を結ぶ要地でもある。湖岸には船着き場があり、島や対岸への航路が観光客を運んでいる。

周辺

南には同じ湖に面した城下町の 彦峰市 があり、国宝の天守と湖岸の景色で知られる。両市は湖東の観光を分け合う関係にあり、城下町めぐりで合わせて訪れる人も多い。

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