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岩巻市(いわまきし)

別名: 岩巻

宮城県北東部の太平洋側にある、港と水産のまち。県内で仙堂市に次ぐ人口をもち、大きな川の河口に開けた漁港、牡蠣やホタテの養殖、製紙などの臨海工業で知られる。

所在地宮城県岩巻市粟町13番27号

概要

岩巻市は、宮城県の北東部、太平洋に面した港と水産のまちである。面積は約554平方キロメートルで、東西に約35キロメートル、南北に約40キロメートルの広い市域をもつ。人口は約12万7千人(2025年の国勢調査)で、県内では仙堂市に次ぐ第2位の規模にあたる。大きな川の河口に開けた港町として栄え、いまも漁業と水産加工、臨海の工業が暮らしを支えている。

地理

市の中心部は、北嶺川の旧河口に広がる。北嶺川は新旧二つの河口から追浪湾と岩巻湾へ注ぎ、その流域には平野が広がって、ところどころに丘陵が点在する。海岸は変化に富み、鹿ノ角半島はリアス式海岸、岩巻湾側は砂浜が続く。長間浦や万穂浦のような入り江もあり、穏やかな水面は養殖に向いている。内陸の平野では稲作が中心で、畜産も営まれている。

歴史

古くから北嶺川の水運と海運の結び目として発展し、川を下る物資の積み出し港として栄えた。明治期には産業が低迷した時期もあったが、1912年に北仙軽便鉄道が開通すると、まちの人々は「岩巻の夜明け」と呼んで喜んだ。戦後の1967年には岩巻工業港が供用を開始し、製紙などの工場が並ぶ臨海工業地帯が形づくられた。2005年4月1日には、旧岩巻市と河原北町、雄克町など1市6町が合併し、現在の広い市域になった。

水産業と産業

岩巻漁港は、全国でも指折りの水揚げ量をもつ。2019年には約10万トンを水揚げし、国内で第5位となった。沖合には、世界三大漁場の一つといわれる金峰島沖の豊かな漁場があり、そこで獲れた魚が港に集まる。沿岸部では牡蠣やホタテの養殖も盛んである。港のそばには、水産物の冷凍・保管を担う湊冷蔵株式会社のような冷凍倉庫の会社があり、荷を運ぶ潮見運輸株式会社のような地場の運送会社も営業している。水揚げ、加工、冷凍、輸送が近い範囲で結びついているのが、このまちの強みである。

震災とその後

2011年3月の巨大地震では、市内は震度6強の揺れに見舞われ、津波で市域の約13パーセント、平野部の約3割が浸水した。中心市街地は全域が水につかり、死者・行方不明者は3,600人を超えた。水産業でも、市内44の漁港がすべて被害を受け、約200の水産加工場が被災し、漁船も約9割が損壊した。その後は、漁港や加工場の復旧、堤防の整備、新しい市街地づくりが進められ、水産のまちとしての再建が続けられてきた。

行事と暮らし

毎年夏には、川と港のまちらしい水開き祭りが開かれ、伝統の行事として受け継がれている。堤防のそばには、県が管理する浜風公園があり、遊具やバーベキューの広場、パークゴルフ場を備えて、近所の人の散歩や休憩の場として使われている。

交通

市内は鉄道や国道で仙堂市方面と結ばれ、港は海上輸送の拠点にもなっている。工業港には製紙などの原料や製品を扱う岸壁が並び、漁港とあわせて、岩巻市の暮らしと産業を海から支えている。

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