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小峰社(こみねしゃ)

別名: 小峰さま、小峰の大神宮、大神宮

雄鹿沢市の住宅街のそばの林に鎮座する小さな神社。天日鷲命と武夷鳥命を祀る旧村社で、康永2年(1343年)の創建と伝わり、結木七社の七番とされる。秋の酉の市で知られる。

概要

小峰社は、雄鹿沢市の住宅街のそばの小さな林に鎮座する神社です。主祭神は天日鷲命と武夷鳥命で、社格は旧村社にあたります。土地では親しみを込めて「小峰さま」と呼ばれ、別に「大神宮」の名でも知られています。天日鷲命は、開拓や産業の守り神、また商売繁盛の神として信仰されてきた神で、鷲(鳥)にちなむことから、秋の酉の市とも結びついています。ふだんは静かな境内ですが、酉の市の時期には、熊手を求める人でにぎわいます。

所在地とアクセス

所在地は雄鹿沢市の住宅街の一角で、周囲を住宅に囲まれた林の中にあります。歩いて十分から十五分ほどの範囲に暮らす人が多く、日ごろの参拝や散歩の途中に立ち寄る人が絶えません。近くには小さな公園や商店があり、境内の脇には自動販売機も置かれています。大きな駐車場を備えた観光向けの神社ではなく、地元の人が歩いて通う、暮らしに近い社です。

沿革

創建は康永2年(1343年)と伝えられ、六百年以上、この土地の氏神として祀られてきました。かつては周辺の村々でつくる結木七社のひとつに数えられ、七番目の社とされています。近代には村の鎮守として旧村社の格を与えられ、村人の暮らしと農事の節目を見守ってきました。

のちに周囲が宅地として開かれ、境内の林が住宅街に囲まれるようになりました。それでも鳥居と社殿、境内の木立は残り、地元の人々が掃除や祭礼の世話を続けています。

境内と特徴

境内は広くはなく、鳥居をくぐるとすぐに社殿が見えます。まわりは杉などの木立で、夏でも日陰はひんやりしています。鳥居のわきには藤棚があり、春には紫の花が垂れ下がります。砂利を敷いた参道や石段、休むためのベンチ、掲示板もあります。

境内には、本殿のほかに複数の小さな社が祀られています。足尾神社、淡路島神社、疱瘡神社、大山祇神社、稲荷社、大杉神社、千勝神社、八幡宮など、あわせて八つの社です。足尾や大杉、疱瘡の神は、それぞれ病除けや厄除けの願いと結びついた神で、この土地の信仰が時代ごとに重なってきたことがうかがえます。小さな社が本殿を囲むように並ぶ姿は、小峰社の大きな特徴です。

行事

最もよく知られているのは、11月の酉の日に開かれる酉の市です。例年、10月ごろから竹の棚や屋台の骨組みが組まれ、提灯や幟が立ち並んで準備が進みます。当日は、熊手を売る露店や食べ物の屋台が出て、威勢のいい掛け声と手締めが境内に響きます。お知らせは境内の掲示板に貼り出されます。

熊手は福をかき込む縁起物として、商売繁盛を願う人に求められます。小さな熊手を玄関に飾る家庭も多く、年ごとに少しずつ大きなものに買い替える人もいます。酉の市が終わると、境内は元の静けさに戻ります。

夏の盆の時期にも提灯が下がり、境内に灯りがともります。そのほか、初もうでや季節の散歩で立ち寄る人も多く、春の藤、夏の木陰、秋の落ち葉と、季節ごとの表情を見せます。

地域とのかかわり

小峰社の掃除や祭礼の準備は、近隣の住民が分担して支えています。酉の市の前には棚や幟の設営に集まる人の姿が見られ、毎年ほぼ同じ顔ぶれで作業が進みます。新しく越してきた人にとっては、道を覚える目印であり、季節の移ろいを知る場所でもあります。雄鹿沢市の住宅街の中に、昔ながらの氏神の林が残る例として、地元の暮らしに溶け込んでいます。