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小室市(こむろし)

別名: 小室、小室の城下町

長野県東部にある城下町の市。北に浅峰山を望み、街道の商都として栄えた。高原の冷涼な気候を背景に、味噌・調味料や精密部品のメーカー、果樹栽培が根づいている。

所在地長野県小室市相和町3丁目2番8号

概要

小室市は、長野県東部に位置する人口約4万人の市である。面積は約98.5平方キロメートルで、北に浅峰山、南に高原の山々を望む。晴れた日には遠く富士の姿も見える。江戸時代には城下町として、また北へ向かう街道の宿場と商いの町として栄えた歴史をもつ。現在は、味噌・調味料のメーカーや精密部品の工場が立地する工業の顔と、果樹栽培が営まれる農業の顔、城あとと文化の町という顔をあわせもつ。

地理と気候

市域は、浅峰山のすそ野にあたる洪積台地と火砕流台地からなる。市の南部から西部にかけて大きな川が流れ、川に向かって台地が段々に落ちていくため、市街地の一部は崖や坂の多い独特の地形になっている。市街地の標高は600メートルから700メートルほどで、高いところでは900メートルを超える。夏は涼しく、冬は寒さが厳しい高原の気候で、昼夜の寒暖差が大きい。この気候は、味噌づくりや果樹の生育に適している。

歴史

江戸時代には小室藩の城下町として開け、街道沿いに宿場と商家が並んだ。北の街道と東西の道が交わる場所にあたり、人や荷が行き交う商都であった。昭和29年(1954年)4月1日、小室町と周辺の2つの村が合併して小室市が発足した。平成27年(2015年)9月には新しい庁舎が開庁した。城下町の時代から続く商いの気風は、現在の食品加工業やものづくりにも受け継がれている。

産業

市内には、味噌・調味料のメーカーとしてやまぶき味噌株式会社があり、大正10年(1921年)創業の味噌づくりを今に伝える。西ノ原には、建設機械や産業機械向けの部品を加工する精密部品メーカーの北浅精機株式会社がある。標高の高い土地に本社を構える機械メーカーや電子部品の工場も立地し、高原の工業都市という性格をもつ。地元の食品スーパーも市内に本社を置く。農業ではモモやリンゴなどの果樹栽培がさかんで、高原野菜も作られている。

見どころ

市の中心にある小室城址の公園は、国の重要文化財に指定された城門や石垣を残す。春の桜、夏の新緑、秋の紅葉と、一年を通じて訪れる人が多い。公園の中には、歴史をたどる資料館や小さな動物園もある。山あいの崖に建つ観音堂は、牛にひかれて参ったという言い伝えで知られる古刹で、断崖に張りつくような堂の姿が見どころである。市の西には人造の湖を囲む公園があり、散策に使われる。市は「スケッチ文化都市」を宣言しており、詩人や画家にゆかりのある町として、芸術文化を大切にしている。

行事と文化

民謡の「小室馬子唄」は、街道を行き交った馬方の唄として、市民に歌い継がれている。毎年夏の終わりには、八幡宮の八朔相撲が行われる。また、俳句の全国大会が開かれ、句会や吟行に訪れる人でにぎわう。

交通

市の中心は小室駅で、民営の鉄道会社の高原を走る線と、第三セクターの鉄道が乗り入れる。道路では、東西に走る自動車道と南北の自動車道が通っており、首都圏や県内各地へのアクセスがよい。隣の避暑地の軽沢とも近く、観光と通勤の双方で行き来がある。

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