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潮見信用金庫(しおみしんようきんこ)
千葉県の銚浦市に本店を置き、千葉県と茨城県に支店を構えて、窓口で預金や融資、為替の業務を行う地域密着型の信用金庫。1910年に信用組合として始まり、1951年に信用金庫へ改組した。
概要
潮見信用金庫は、千葉県の銚浦市に本店を置く地域密着型の金融機関である。信用金庫法にもとづく協同組織の金融機関で、営業する地域に住む人や働く人、事業を営む人が会員となり、集めた預金を地域の中小企業や個人への融資に回すことを基本としている。利益を出すことだけを目的とせず、地域の経済と暮らしを支えることを使命とする点が、株式会社の銀行との大きな違いである。
営業エリアは千葉県と隣の茨城県にまたがり、2025年3月末の出資金は約98億円、預金量は約5,175億円。従業員はパート職員を含めて約420人である。各地の支店の窓口で、預金や融資、為替の業務を行っている。
沿革
創業は1910年7月で、当初は有限責任の信用組合として始まった。漁港と醤油づくりで栄えた銚浦の商工業者が、互いに資金を融通しあう仕組みとして生まれたものである。水揚げの季節に資金が要る漁業者や、仕込みに長い時間のかかる醸造業者にとって、身近な土地で小口の資金を借りられる場は欠かせないものだった。
戦後の1951年に信用金庫へ改組し、以後は預金と融資の業務を広げながら、店舗網を少しずつ増やしていった。刀根川の河口に開けた本店周辺から、川沿いに上流へ、また対岸の茨城県側へと営業地域を広げ、現在の規模になった。2030年7月には創業120周年を迎える。
事業と特徴
主な業務は、預金、融資、為替である。定期預金や積立などの預金商品、事業資金や住宅・教育・自動車といった個人向けの融資を扱うほか、保険商品の取り扱い、税務の相談、事業の支援なども行う。年金の受け取りや公共料金の振込など、日々の暮らしに結びついた用事も、窓口で相談できる。
中小企業の支援では、水産加工や運送、建設、小売など、地域に根づいた業種の取引先が多い。たとえば銚浦市の水産加工や運送の会社とは、浦洋運輸株式会社のように長く地元で事業を続ける企業との取引が支えになっている。決算書だけに頼らず、経営者との対話を通じて事業の中身や将来性を見極める姿勢を大切にしており、資金繰りの相談から事業の引き継ぎまで、顔の見える関係で応じている。
店舗と所在地
店舗は、千葉県と茨城県の両県に置かれている。本店は銚浦市にあり、漁港や醤油の工場が並ぶ港町の中心部から、近隣の市町、さらに川向こうの茨城県側の町へと支店が続く。支店は駅の近くや国道ぞいの商店街、住宅地の入り口などに構えられ、徒歩や自転車で通える範囲に窓口を残していることが特色である。
営業時間は平日の昼間が基本で、窓口のほかにATMコーナーを設けた店舗もある。店ごとに、近くの商店主や漁業者、年金暮らしの高齢者など、通ってくる客の顔ぶれが違い、それぞれの土地の暮らしに合わせた応対をしている。
地域とのかかわり
信用金庫は、集めた預金の大部分を同じ地域の融資に使うため、地域の景気や人口の動きとの結びつきが強い。潮見信用金庫も、漁業と水産加工、醤油づくりといった銚浦の産業を資金の面から支えてきた。取引先の商談会や販路づくりの手伝いを通じて、地域の産品を市の外へ広める役割も担っている。
暮らしの面では、学校や自治体、地域の催しへの協力や、子どもたちへの金融の学習の機会づくりなどにも取り組む。会員制の組織であることから、地域の人びとが出資者でもあり、利用者でもあるという関係が続いてきた。近隣の信用金庫として、長浦信用金庫や東松野みどり信用金庫のように、同じ協同組織の金融機関が各地に根づいており、それぞれの土地で似た役割を果たしている。
関連する金融の仕組み
信用金庫は、会員から出資を受け、会員の預金を主な原資として、会員の事業と暮らしに融資するという協同組織の形をとる。1910年の創業から100年以上を経たいまも、地域に根ざした相互扶助という出発点は変わらない。