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横野市(よこのし)
秋田県の内陸にある人口約7万1千人の市。雄波川と珠川の流域に広がる千北平野の米どころで、冬は雪が多い豪雪地帯。清酒の醸造や花火の行事でも知られる。
概要
横野市は、秋田県の内陸部にある人口約7万1千人の市である。面積は約867平方キロメートルと広く、県内では県都の秋嶺市、横沢市に次ぐ人口規模をもつ。市内を雄波川と珠川が流れ、その流域に開けた千北平野に水田が一面に広がる。国内有数の穀倉地帯として知られ、清酒の醸造や小規模な製造業も営まれている。冬は雪が多い豪雪地帯で、気温がマイナス15度以下に下がる日もある。
地理と気候
市は東西に長く、東に奥の山脈の真昼嶺、西に西の山地が連なり、その間に千北平野が広がる。市の東部にある小椙山(標高1,229m)が市内の最高峰である。雄波川は市の中央を流れ、支流の珠川などとともに平野を潤してきた。市内の河川敷には散歩道が整えられ、小さな橋の雪見橋もその一つに数えられる。気候は寒暖の差が大きく、年平均気温は約10.9度。夏は暑く、冬は深い雪に閉ざされる、典型的な内陸の気候である。積雪は例年1メートル前後に達し、市は除雪体制の整備や、屋根の雪下ろしを助ける支援を毎年行っている。
歴史
横野市は、2005年3月22日に旧市と周辺の郡の6つの町村が合併して発足した。市名は、旧市の名と郡の名からそれぞれ一字を取った合成地名である。もともと雄波川の水運と街道の分岐点として栄えた土地で、明治以降は鉄道の開通とともに県南部の交通の要地となった。合併後は、旧町村ごとの地域の祭りや暮らしを受け継ぎながら、一つの市としてまちづくりを進めている。旧町村の役場は現在、支所として窓口の事務を続け、住民の身近な相談先になっている。
産業
基幹産業は農業で、稲作が中心である。ただし減反政策や農家の高齢化により、転作田が増えている。そのため大豆や野菜、果樹などへの転換も進められている。雪解け水と寒暖差のある気候は米の味を育て、これを生かした清酒の蔵元が市内に複数ある。冬のあいだは農作業が止まるため、加工品づくりや出稼ぎに代わる地元の働き口づくりが長く課題とされてきた。近年は、国道沿いの工業団地に電子部品や食品加工の工場が進出し、農業と並ぶ雇用の場になっている。
交通
市内には鉄道の駅が複数あり、県都の秋嶺市や、隣接する横沢市、湯沼市方面とつながっている。幹線道路は国道と県道が平野を南北に走り、積雪期にも通行できるよう、融雪設備を備えた区間が設けられている。市内の移動には路線バスと、旧町村を結ぶ市のコミュニティバスが使われる。冬は吹雪で鉄道やバスが遅れることもあり、通学や通院の足の確保が地域の関心事になっている。
行事と暮らし
夏には、雄波川の河川敷で花火の大会が開かれ、県内外から多くの人が訪れる。秋は新米の収穫を祝う催しが各地区で行われ、冬には雪を使った小さな灯りの行事が住宅地や公園で楽しまれている。川沿いの散歩道は、春の雪解けのころから桜の季節、紅葉のころまで、朝夕の散歩や休憩に使われ、市民の暮らしに溶け込んでいる。
地域医療と福祉
高齢化が進む市では、介護や福祉の担い手づくりが課題となっている。住宅地には、古い民家を改装して通い・泊まり・訪問を組み合わせる施設として小規模多機能 ひだまりの家のような事業所があり、地域の高齢者の暮らしを支えている。